症例集

アジソン病
アジソン病とはアジソンさんが見つけた病気なのですが、アジソン病は副腎皮質ホルモンの分泌が低下してしまい各所に障害を起こす病気。
体質的な問題はもちろんですが、慢性的なストレスなどが関与してきます。
副腎皮質ホルモンというと皆さん聞いたことがあるかと思いますが例の怖いヤツですね(笑)
でも生体内からでているので、正しく使えばとても効果的で安全なモノなのですが・・・。

副腎皮質ホルモンは大きく分けると2種類あり、糖質コルチコイドというのと鉱質コルチコイドがあります。
糖質コルチコイドは糖質・脂質・蛋白質のコントロールや炎症を抑える効果などなどその効果は多岐にわたります。
鉱質コルチコイドの方は、ナトリウム・カリウム・クロールと体内の電解質バランスを制御します。
電解質バランスでも特に血液中のカリウム濃度が高くなり過ぎると、心臓などに致命的なダメージを与え死亡したりします。

副腎皮質ホルモンは、別名『抗ストレス・ホルモン』とも呼ばれていて、体がストレスを感じたときにそのストレスに対抗するために出てくるホルモンです。
慢性的なストレスを受け続けているとでやすい傾向にある感じがします。

症例はグレート・ピレニーズちゃんでアジソン病が発病した子がいました。
その子は毎日毎日、ママのミルクティーを分けてもらっていました。
その生活を続けた結果3歳でアジソン病が発病してしまいました。
ある日立てなくなり緊急診察。
血液データでは典型的な脱水および高窒素血症と電解質異常、至急ホルモン検査を追加してアジソン病が確定。
緊急状態を脱したのち、経口薬のフロリネフと食塩にて加療維持。
その後は投薬だけで安定的に維持し、約10歳で慢性腎不全で他界されました。

このピレニーズちゃんの発症に関しては直接的な因果関係は不明。
体質上その病気を持ち合わせていたのかもしれませんが、紅茶には犬の体を興奮させる成分が含まれています。
毎日その成分を摂取し続けたので、体が毎日一定のストレス下におかれた状態と同じになったのではないかと考えています。
ストレス状況が続くと副腎皮質も稼働オーバーで壊れてしまいます。

ですから、夜はゆっくり休ませて(飼い主と寝ないように・・・(笑))極力、悪いストレスからは保護してあげましょう。
またストレスにも良いストレスと悪いストレスがあります。
悪いストレスは皆さんよくご存じですよね。
良いストレスの代表は運動や日光浴です。
良いストレスと悪いストレスはしっかり分けて考えましょう。
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