
ベルヴェット・ニュース
先日、15歳のマルチーズちゃんで、会陰ヘルニアの手術を実施
ヘルニアとは、体内の臓器などが、本来あるべき部位から「脱出」した状態です。
この飛び出しているところがヘルニア
椎間板に起これば椎間板ヘルニア(腰ですね)、会陰部に起これば会陰ヘルニア
今回のヘルニアは、一般的言い方では「脱腸(腸の脱出)」のことですね。
その脱腸が、会陰部(肛門の脇)に発生しているモノです。
この手術には各種いろんな方法があります。
ヘルニアの穴(ヘルニア孔といいます)を塞ぐためのシリコンのチューブや
シリコン・メッシュを埋め込み穴を塞ぐ方法などなどがあります。
バリウム造影画像・側面
しかし、私の場合には、極力、特殊なモノは使わずに、
生体内の調整だけを行う手術法を用いています。
この方法のメリットは、余分なモノを体内に埋め込まないので
生体に負担が少ないのと、コンタミネーション(細菌汚染)が発生しないと言うことです。
シリコンなどを埋め込むと、そのモノを中心に細菌汚染が発生しやすくなります。
また、特に会陰部は肛門や直腸周辺部ですのでもともと大腸菌が沢山!
場所的には危険地帯、とてもコンタミネーションが起こりやすいので注意です。
バリウム造影画像・正面
私の場合には、発案者に直接指導を受けたのですが直腸固定法といって
その様な器具を一切使わない術式を実施しています。
もちろんこの術式は、術者も犬もとても快調、私もこの手術は大好き!?
今回もこの術式を用いて実施、無事修復、入院も2泊3日で退院となりました。
(すー。O━d(*´エ`*)━K!!!